えっ!　第1回は甲子園じゃないの?｜高校野球

　第96回選抜高等学校野球大会（通称「センバツ」）が、今年で100周年を迎える大会として、3月18日から阪神甲子園球場で開催されます。この大会は、全国選抜中等学校野球大会として1924年に創設され、その源流となっています。
　当時、夏の全国大会の優勝が近畿地方に偏っていたため、地区ごとの実力差が大きかったことが課題でした。そこで、地域の枠にとらわれず、真の実力を持つチームを選出するために、全国から強豪8校を招待する形式が採用されました。この大会は、毎日新聞社が主催し、地域にこだわらず選ばれたチームが競り合う場として、今日まで受け継がれています。
　第1回大会には、関東／早稲田実（東京）、横浜商（神奈川）、東海／愛知一中（現旭丘）、関西／立命館中（京都）、市岡中（大阪）、和歌山中（現桐蔭）、四国／高松商（香川）、松山商（愛媛）の8校が選抜されました。この時点では、現在のような秋季大会は行われておらず、各チームの戦力評価は大毎野球団という社会人チームが行っていました。大毎野球団は全国各地を転戦し、情報収集を行っており、その情報が選抜に活かされたと考えられています。
　優勝は高松商で、北四国予選で松山商などに阻まれていたものの、四国から2校出場する選抜方式により、実力を示し、大会の魅力を証明した大会となりました1.