少年野球コラム|イチローの引退会見で印象に残ったことば


イチロー選手の引退会見について

2019年3月21日、イチロー選手が現役生活を終了しました。この引退会見は、夜中になってしまいましたが、珍しくイチロー選手が丁寧に質問にも答えていました。この引退会見をリアルタイムですべて見ていました。最初の質問はよかったのですが、最後のほうになると長時間の引退会見だったため、質問も同じような質問ばかりになってしまって少し残念な気持ちにもなりました。でも、そのなかでも個人的に印象に残った言葉がありました。

イチロー引退会見全文(日刊スポーツ)

日本の野球を愛してくれていた。

イチロー選手は、日本で初めて野手として大リーグに挑戦しました。最初は、日本人ということもあり当時は「野球とベースボールの違い」などと言われ、日本人野手が大リーグで通用しないとも言われていました。でも、その後、多くの日本人が大リーグに挑戦できる環境を作ってくれたと思います。

日本で9年、大リーグで19年と日米通算4,367安打(日本1,278安打、米国3,089安打)とそのほとんどを大リーグで現役生活をし、最後の試合も日本で開催しましたが、大リーグで現役生活を終わりました。これだけみると、引退会見前は、大リーグの野球、「ベースボール」が最高レベルだと思っているのかと個人的には感じていました。(最後は日本のプロ野球に復帰してもらいたいと思っていたのもありますが。)

でも、記者会見のなかでこのことばを聞いたときに、正直、驚くと同時に、非常にうれしく思いました。それは、記者からの以下の質問に対してイチロー選手が答えた言葉です。

「-野球を楽しむためにはどうしたらいい?」

2001年にアメリカに来てから、19年の野球は全く違う野球になりました。頭を使わなくてもできる野球になりつつあるような。これがどうやって変化していくのか。次の5年、10年、しばらくはこの流れは止まらないと思いますけど。本来野球というのは、頭を使わないと出来ない競技なんですよ。でもそれが違ってきているのは、どうも気持ち悪くて。ベースボールがそうじゃなくなっているのは、危機感を持っている人がいると思うんですよね。日本の野球は頭を使う面白い野球であってほしいと思います。アメリカの野球を追随する必要はないと思うので。アメリカの野球の流れは変わらないと思うので、せめて日本の野球は大切にしなきゃいけないものを大切にしてほしいと思います。

イチロー選手引退会見より

イチロー選手が「日本の野球は頭を使う面白い野球」と言ってくれたのが本当にうれしかったです。これが、「野球とベースボールの違い」なんだと。そして、この頭を使う野球を大切にしていかないといけないと感じてくれていることを本当にうれしく涙がでてきました。

日々、子供たちに野球を教えていると「頭を使ってほしい」と思っています。でも、子供は今の日本の野球や大リーグの試合をみていても、ホームランを打つことばかり考えて、守備でもいつも同じ守備位置で構えていたりします。だから、バッターによって守備位置を変えたり、ランナーに出たらどうやって次の塁に行けるのかを常に考えてほしいと指導していますが、日本でもそうした野球を見る機会が少なくなっているので、子供たちもかわいそうです。でも、イチロー選手のこの言葉は本当にうれしく思い、これからも子供たちに「頭を使う面白い野球」をしっかり教えていこうと、イチロー選手から勇気をもらいました。

毎日の積み重ねが「天才」を生む。

そして、もうひとつ。

-生きざまでファンの方に伝わっていたらうれしいことは

生きざまというのは僕にはよく分からない。生き方という風に考えれば、先ほどもお話ししましたけど、人よりも頑張るなんてことはとてもできない。あくまでも「はかり」は自分の中にある。はかりを使いながら、自分の限界をちょっと超えていく。そうするといつの日かこんな自分になっているんだ。少しずつの積み重ねでしか、自分を超えていけないと思っているんですよね。一気に高みにいるとすると、今の自分とギャップがありすぎて、それを続けられない。地道に進むしかない。ある時は後退しかしない時もあるので、自分がやると決めたことを信じてやっていく。でも、それは正解とは限らない。間違ったことを続けているかもしれない。遠回りをすることで、本当の自分に出会えると思っている。今日のゲーム後のファンの方の気持ちを見た時に、ひょっとしたらそんなところを見てくれたのかなと思います。

イチロー選手引退会見より

イチロー選手でも、毎日の積み重ねであり、少しづつ成長していくことで今のイチロー選手を築き上げたのだと本当に感心しました。そして、遠回りしてもやり続けていれば本当の自分に出会えるということも、正直、イチロー選手から聞けるとは思いませんでした。

毎日、素振りをするとか、毎日コツコツボールを触るとか、そうした積み重ねが野球がうまくなるコツなんだと。突然、野球が上手くなるわけではないことをしっかり伝えてくれました。

そして、野球をやってくれる子供が増えてくれれば、野球がうまくなくても、こうした「積み重ね」ができる子供になってほしい。大人になってもなかなかこの「積み重ね」ができない。自分にも言い聞かせながら、これから頑張らなければと。

 これができれば、ほかのスポーツでも、何をしてもできるようになると思っています。子供たちが野球を続けてくれる環境を作っていきたいと本当に感じたいいイチロー選手の会見でした。

イチロー選手、28年間、本当にお疲れさまでした。そして、本当にありがとうございました!

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