「チームはスターを育てる場ではない」　競争意識を促して日本一｜少年野球

「チームはスターを育てる場ではない」　競争意識を促して日本一｜少年野球

「チームはスター選手を育てる場ではない」。
少年野球ではとくに、こうした意識が必要な時期だと思います。
野球というスポーツはよくチームプレーといわれますが、小学生の場合は、まだ成長段階なので、同学年であっても身体の大きさが違います。
当然、身体の大きい子供のほうが、バッティングでもピッチングでもどうしても身体の大きさによって違いがでてしまいます。

お父さん・お母さんは「これからの子供の成長」を考えてほしい。

最近は、少子化で少ないチームが多くなっているため「試合に出れて当たり前」というチームが多く、チーム入ってすぐの子供でも試合に出れてしまいます。
試合にすぐにでれてしまえば、子供は当然「自分が打ちたい」とか「早いボールを投げたい」と思ってしまいます。そして、ちょっとでも運動神経のいい子であれば、バッティングもピッチングもできてしまします。
そうなると、お父さん・お母さんも当然「自分の子供」に対して、期待してしまいます。
でも、そうなると「自分の子供」だけが打てばいい、エラーをしなければいいと考えてしまうお父さん・お母さんが特に最近多くなってきています。
ここで、よく考えてください。
小学生のときは、あくまでも「身体の大きさ」による違いが大きく影響します。少し力が強ければ、バッティングもピッチングもうまく見えます。小学生のなかでは・・・。
これから、中学・高校と野球をやっていくと、身体の成長や筋力の強化によって、どんどん身体的な差はなくなっていきます。
さらに、中学・高校での野球では、バッティング・ピッチングの技術的なことは練習をしていけば、差もどんどんなくなっていきます。
中学野球・高校野球で、試合にでて結果を出す子供は一番に「チームプレー」ができる子供だと、私は少年野球の経験上思っています。
小学校時代にこうしたチームプレー、野球の本質をきちんと学んでいれば、中学野球・高校野球でさらに技術的に伸びていきます。
小学校時代に本当にすごい選手もたくさん見ていましたが、「ただ打つだけ」「ただ投げるだけ」がすごいお子さんは、中学野球や高校野球では大きな成長をしていません。
その理由は、たぶんですが、「小学校時代の成功体験」＝お山の大将で野球をやっていたことを忘れられないからだと思います。
そんなお子さんを、たくさん見てきました。
少年野球のときは特に、「チームが勝つために何をしなければいけないか」＝チームプレーを考えることが「これからの子供の成長」につながると思います。

指導者もきちんと考えなければいけない。

指導者についても「勝つため」に厳しい練習をするかたも多くいます。さらに、親コーチであれば、自分の子供の学年で「勝ってほしい」と思うので、つい厳しい指導や難しい戦術やプレイを教えたりしてしまいます。
でも、よく考えて下さい。まだ、小学生です。プロ野球がやっているような戦術や高校野球でやっているプレイを教えたとしても、そんな戦術やプレイは小学生ではできるはずがありません。
仮に、練習によってそうした戦術やプレイができたとしても、中学や高校で同じプレーができるからといって、その子供たちにとっていいことなのでしょうか？
野球には様々な戦術やプレイがあります。小学生で学んだ難しいプレイは、野球のなかのほんの一部分の戦術やプレイであり、チームメイトが変われば戦術もプレイも変わります。
小学生の子供のときに、難しい戦術などをおしえてしまうと、子供は「それが正しいもの」と思ってしまいます。記事にもあるように、「ひとつのアウトをきちんと捕る」ことを基本に、
「こういう場合は、ここに投げる」「ランナーが走っているか確認する」など、子供に考えさえる指導方法が少年野球には最も大事ではないかと思います。
少年野球の指導者は、「基本」をきっちり教えて、「子供に考えさせる」ことを考えてほしいと思います。
小学校時代に、「試合で勝つこと」も大事ですが、子供が中学校・高校で野球をつづけてもらえるよう「子供に考えさせる」ことを指導者も考えて指導しなければいけないのではないでしょうか。

（出典 full-count.jp）

 

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