劣る子でも「来るもの拒まずは残酷」 信念曲げず20年|中学野球
中学野球に入団テストは必要かどうか、これはさまざまな意見が飛び交うトピックですね。小学6年生の子供たちにテストを課すことは早すぎるという否定的な意見もあれば、早くからテストを行っているチームも存在します。愛知尾州ボーイズの藤川正樹監督は、このテストを実施することに賛否両論があることを理解しつつも、自身の固い信念からテストを取り入れているのです。藤川監督は20年以上の経験を持つベテランです。彼の率いる愛知尾州ボーイズは、先日行われたボーイズリーグの春季全国大会愛知西支部予選で優勝し、4年連続で全国大会への出場を果たしました。このチームは名古屋市近郊の野球少年・少女たちにとっての憧れの存在で、中学生の多くはこのチームで3年間過ごし、名門高校への進学を果たすのです。
しかし、最初から強豪チームだったわけではありません。藤川監督が2004年に就任した当初、愛知尾州ボーイズはいわゆる“弱小チーム“でした。練習では、技術や目標がバラバラな選手たちが一緒に練習を行っていました。さらに、1年生と3年生では体格にもかなりの差がありました。そんな状況の中、入団テストの実施を決断する出来事が起きたのです。入団した一人の子供が上級生から「グラウンド整備しろ」と声をかけられ、怯えてしまって困っている様子が見受けられました。上級生にとってはただの指示だったかもしれませんが、下級生から見れば先輩は精神的にも身体的にも大人のような存在です。さらに、技術的な差もあるため、区別をつけることは必要です。このような事態を防ぎ、子供たちが野球を楽しむことができるように、藤川監督は入団テストの実施を決意したのです。テストを通じて、適切なチームメンバーを選び出すだけでなく、チーム内の関係性も整える役割も果たしています。愛知尾州ボーイズでは、テストを通過した子供たちが、互いに助け合い、刺激し合いながら成長していく様子が見受けられます。それによって、チーム全体の力も向上し、結果的に全国大会出場を果たすことができたのです。
愛知尾州ボーイズが入団テストを行うことで、子供たちの野球へのモチベーションや成長に大きな影響を与えていることは明らかです。藤川監督の決断は賛否があるかもしれませんが、彼が何よりも大切にしているのは、子供たちが野球を楽しんでいる姿を見ることなのです。
劣る子でも「来るもの拒まずは残酷」 信念曲げず20年…猛批判食らった“入団テスト” …東海地方屈指の強豪「愛知尾州ボーイズ」藤川正樹監督の指導論 中学野球に入団テストは必要だろうか――。小学6年生をふるいにかけるのはまだ早いという否定… (出典:Full-Count) |
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