長嶋茂雄も王貞治もぶん殴っていた。野球界はなぜ体罰を根絶できないのか|少年野球
野球を愛する研究者の力作『体罰と日本野球 歴史からの検証』(岩波書店)を紹介する。長嶋や王、星野、清原だけでなく、100年以上も前の正岡子規まで、ありとあらゆる野球人たちの言葉や記録を掘り返し、体罰や非科学的な練習が行われた原因を解き明かした1冊は、ついに“真相”を浮かび上がらせる。ノンフィクション本の新刊をフックに、書評のような顔をして、そうでもないコラムを藤野眞功が綴る。
日本の野球界における体罰の歴史とその根深い問題を掘り下げた中村哲也氏の著作『体罰と日本野球 歴史からの検証』は、スポーツ文化における長年のタブーに光を当てる。この本は、野球に情熱を注ぐ人々だけでなく、教育や社会学に興味のある読者にとっても重要な読み物である。中村氏は、明治時代から現代に至るまでの野球の発展とともに、体罰がどのようにして日本のスポーツ文化に根付いてきたのかを詳細に追跡している。
この本は、単に歴史的な事実を列挙するだけでなく、体罰がなぜ広まり、どのようにして野球の指導方法として受け入れられてきたのかを分析している。また、体罰がスポーツ選手に与える影響や、より科学的で健全なトレーニング方法への移行に向けた提言も行っている。これは、日本のスポーツ界、特に野球における体罰をなくすための具体的なステップを示すための努力の一環と言えるだろう。
『体罰と日本野球 歴史からの検証』は、スポーツの世界における体罰の問題を深く理解し、未来に向けてより良い変化を促すための議論を刺激する一冊である。
長嶋茂雄も王貞治もぶん殴っていた。野球界はなぜ体罰を根絶できないのか―日本野球と体罰の歴史を追った1冊が解き明かす“この国のすがた”【〈ノンフィクション新刊〉よろず帳】 …引用。引用部「」内は、(同書註によると)駿台倶楽部・明治大学野球部史編集委員会編『明治大学野球部史 第1巻』(駿台倶楽部)。 【7】フリーランス(非正… (出典:集英社オンライン) |
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