B-Baseball.comは、少年野球のポータルサイトです。

部員減少の中学軟式野球部、合同練習で技術底上げ 丹波市の5校が春日中で汗流す|中学野球

部員減少の中学軟式野球部、合同練習で技術底上げ 丹波市の5校が春日中で汗流す|中学野球

 
 
 部員数の減少により、各校単独では実戦的な練習メニューが組みづらい丹波市の中学軟式野球部が、春日中学校での合同練習に汗を流しました。各校の顧問が企画したもので、1、2年生部員ら計40人ほどが集い、ランナーをつけたノックで試合勘を養ったり、ポジションに特化した練習をこなしたりと、少人数ではできないメニューを体験しました。2月末まで週1回のペースで集まり、全体的なレベルの底上げを図るというものです。
 参加したのは、氷上中学校、春日中学校、山南中学校、青垣中学校、柏原中学校の5校です。部員数は、氷上13人、春日12人、山南9人、青垣7人、柏原4人と、いずれも少なく、練習にも制約があります。市島中学校は昨年、廃部になりました。青垣と柏原は現在、合同チームを組んでいます。
 合同練習の目的は、大人数でできるメニューで技術を身に付けることと、他校の選手と交流することです。氷上中の顧問で、同市中学校体育連盟の軟式野球副部長を務める松田慎吾さん(39)は、「各校とも少人数で活動しているため、人数を割いた実戦的なメニューは組みづらい状況にあります。一堂に会し練習することで、全体的な技術の底上げを狙うとともに、冬期間で短くなっている練習時間を補おうと企画しました」と話します。
 合同練習では、内外野、捕手のグループに分かれ、基礎的な練習をこなした後、ジャベリックスローなど多彩なメニューを体験しました。ランナーをつけたノックでは、アウトカウントや出塁状況などを細かく設定し、より試合に近い形で練習に励みました。また、各校の選手が混ざってチームを作り、練習試合も行いました。
 合同練習の効果や感想は、顧問や選手のコメントからも伺えます。山南中の監督、大西倫央さん(29)は、「山南は9人しかいないので、普段はパートごとの練習になります。活気があって良い練習ができています」と笑顔です。柏原中の監督、松本雅史さん(25)は、「普段は部員4人の関わりでしかありません。大人数だとチームとしてどう動くかなどを経験できます」と話します。青垣中の足立奏介主将(2年)は「いつもはできる練習が限られています。他校の子と細かい部分までトレーニングできてうれしいです」、柏原中の前田慶次主将(同)は「外野からのカットプレー、牽制球の練習などができ、レベルが上がりそうです」と話していました。
 中学軟式野球部の少子化は、全国的な傾向です。少年野球が少子化で競技人口が減少し、中学校で硬式野球クラブチームの選択肢もでき、中学軟式野球部の部員が少なくなっています。このような状況の中で、丹波市の中学軟式野球部は、合同練習で技術や交流を深め、兵庫県の高校野球の激戦区に挑むための準備をしています。
 今後の展望としては、近畿秋季少年大会と全日本少年春季大会に出場することになる山南中を中心に、丹波市の中学軟式野球部が全国の強豪と戦えるようになることを期待します。また、合同練習が今後も続けられ、丹波市の中学軟式野球部が盛り上がることを応援します。

 

 

 

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA