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少年野球コラム|少年野球への「親という病」

こんな記事を見つけました。

「親という病」はなぜスポーツ界に蔓延するか
~常軌を逸した「えこひいき」問題から考える~

女子レスリング、日大アメフト、ボクシング、体操とスポーツの不祥事が続くなか、先週、ウエイトリフティング女子日本代表監督でもある同協会の三宅義行会長(72)による選手へのパワハラ問題が明らかになった。

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親である以上、そうした気持ちを殺すことはできない

この記事を見たときに、私も自分の子供を自分の少年野球チームに入れていて、私自身は「えこひいき」していないと思っていても、今思えば周りからすると「えこひいき」していたのかもしれません。それが、「親という病」なのでしょう。
しかし、親である以上、そうした気持ちを完全に殺して指導するのは、少年野球だけでなくスポーツ全てにおいてこれは難しいでしょう。
当時は、なにかあると家にいても野球の話をして、自分がやってきたこと、経験してきたことを伝えようとしていました。ただ、小学生の子供には伝わるはずはないのに。。。
でも、小学生の高学年のある時期から「聞いてきたことに答える」ことしかしなくなりました。特に意識していなかったのですが、高学年くらいになると、野球のプレーについて疑問をもつようになってきたからです。
ルールは1つですが、野球のプレー中にはいろんなルールを理解してジャッジされることに、疑問を感じたのでしょう。
だから、試合が終わると最初は「あの時はなんでアウトになったのか」といった審判に対する批判であったのですが、
そのうち、「あの時にきちっと走っていればよかったのかな?」とか「あのときは、思いっきり振るんじゃなくてとにかくバットに当てておけばよかったのかな?」といった質問に変わってきました。そうしたときに、親として野球経験者として答えていました。でも、必ずしも答えは1つでないときもあります。そうしたら一緒に考えてみる。こんなことを繰り返していました。(でも、説教っぽくなるときもしばしばありましたが。。。)
この記事のなかでも、京都サンガ元育成普及部長の方が言っていますが、

「もっと叱ってください」とか「もっと怒って教えて」と、保護者に言われた。自主性を重んじて、自分で考えて判断する力を養うコーチングが理解されていなかった。そこで、保護者にこう説明した。「みなさんの息子さんは、将来プロになるためにここにきてますよね? 自分で考えてプレーできない、人に言われないとやる気にならない選手はプロになんてなれませんよ」

これが正しい答えだと思います。
親だから、自分の子供にはたくさん指導してほしいと思う人もいます。厳しく指導するということも、ひとつの選択肢かもしれません。
でも、「自分で考えること」が少年野球に限らず、どのスポーツにも大切なことですから。

少年野球は、やっぱり親と一緒にやるべき

ここまでいうと、同じチームでやるのはよくないと思われるかもしてませんが、私は少年野球は、親も一緒に子供と同じチームでやるべきであると思っています。
確かに、「親という病」があるのかもしれません。でも、一緒に野球ができるのは、小学生までです。中学校にいくとほとんどできなくなります。たぶん、他のスポーツも。
この記事の中では、プロ選手やオリンピック選手になる人を前提に書いていますが、確かに小学生から英才教育を受ける環境にあって、それなりの能力もあっての話です。すべての親がプロ選手やオリンピック選手ではありません。
親であれば、自分の子供を「えこひいき」してしまいます。「自分の子供はもしかしたらプロ野球選手になれるんじゃないか」と少しうまくなるとちょっとした夢をみることもあります。
でも、まずは、親子で一生懸命、そのスポーツをやってほしいと思います。それは、専属の監督やコーチのいるサッカーとかもできるかもしれませんが、少年野球であれば、すぐに一緒にできます。少年野球は基本的にボランティアですから。
親と一緒に少年野球をやり、親が自分の子供の実力をきちんと把握すること。逆に言うと、一緒に一生懸命やるから子供も野球がうまくなる。少年野球の場合の「えこひいき」は、自分の子供の実力もわからずに自分の子供がでれないときにいわれる「コーチの子供をえこひいきしている」ということが多いのです。
コーチができない親であれば、できるだけ子供のチームの練習を見に来てください。そうすれば、自分の子供がチーム内でどのレベルにいるのかわかります。試合だけではわかりません。
そういう参加している親の方から、「監督・コーチの子供がえこひいきされている」といわれれば、私たち指導者も気を付けます。指導者も「ひとりの親」ですから、自分では気が付かない間に「えこひいき」しているのかもしれません。
練習もみないで自分の子供が試合にでれない=監督・コーチの子供をえこひいきしている と考えている親の方がいれば、これこそ少年野球においての「親という病」だと思います。


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