はじめに
少年野球におけるグローブの選び方は、プレーの質を左右する重要な要素です。適切なサイズのグローブを着用することで、ボールのキャッチやスロー、フィールディングがスムーズになり、子どもの野球スキルの向上に大きく貢献します。しかし、子どもの手の成長に合わせてグローブのサイズを適切に選択することは、保護者にとって決して簡単な課題ではありません。そこで、本記事では、少年野球におけるグローブの選び方のポイントや、メーカー別のサイズ表を紹介します。
年齢・学年別のグローブサイズ目安
まず、子どもの年齢や学年に合わせたグローブのサイズを選ぶことが重要です。一般的に、小学校低学年から高学年まで、3つの段階に分けてサイズが設定されています。
小学校低学年向け
小学校1年生から3年生くらいまでの低学年児童向けのグローブサイズは、SSサイズまたはXSサイズと呼ばれるものが多くあります。この年齢層では、まだ手が小さいため、細かなサイズ調整が必要となります。低学年向けのグローブは、軽量で操作性に優れたものが推奨されます。
主なメーカーのサイズ表を確認してみましょう。
- ミズノ: SSサイズ(手囲い16~17cm)
- ゼット: XSサイズ(手囲い16cm前後)
- アシックス: XXSサイズ(手囲い16cm前後)
小学校中学年向け
小学校4年生から6年生くらいまでの中学年児童向けのグローブサイズは、Sサイズまたはスモールサイズと呼ばれるものが一般的です。この年齢層では、手の成長が著しいため、定期的なサイズ確認が重要となります。中学年向けのグローブは、操作性と耐久性のバランスが取れたものを選びましょう。
主なメーカーのサイズ表を確認してみましょう。
- ミズノ: Sサイズ(手囲い17~18cm)
- ゼット: Sサイズ(手囲い17cm前後)
- アシックス: Sサイズ(手囲い17cm前後)
小学校高学年向け
小学校6年生くらいから中学年代にかけての高学年児童向けのグローブサイズは、Mサイズまたはレギュラーサイズと呼ばれるものが多くあります。この年齢層では、ポジションが決まってくるため、ポジション別のグローブ選びが重要になってきます。高学年向けのグローブは、ポジションに合わせた機能性を備えたものを選びましょう。
主なメーカーのサイズ表を確認してみましょう。
- ミズノ: Mサイズ(手囲い18~19cm)
- ゼット: Mサイズ(手囲い18cm前後)
- アシックス: Mサイズ(手囲い18cm前後)
ポジション別のグローブサイズ
ポジションが決まってくると、そのポジションに適したグローブを選ぶ必要があります。ポジションによって、グローブのサイズや形状、機能が異なるためです。
投手用グローブ
投手用のグローブは、ポケットが深く設計されているのが特徴です。これにより、ボールを確実に捕らえやすくなっています。投手用グローブのサイズは、一般的にレギュラーサイズより1サイズ小さめのものが推奨されます。
投手用グローブの適正サイズの目安は以下の通りです。
- ミズノ: 17PSサイズ(手囲い19~20cm)
- ゼット: 18Cサイズ(手囲い19cm前後)
- アシックス: 17サイズ(手囲い19cm前後)
内野手用グローブ
内野手用のグローブは、ボールを確実に捕らえられるよう、ポケットが深く広く設計されています。特に、セカンド、ショート、サードベースなどの守備位置によって、適したサイズやモデルが異なります。
内野手用グローブの適正サイズの目安は以下の通りです。
- ミズノ: 24PSサイズ(手囲い21~22cm)
- ゼット: 23Cサイズ(手囲い21cm前後)
- アシックス: 23サイズ(手囲い21cm前後)
外野手用グローブ
外野手用のグローブは、広い範囲をカバーできるよう、大きめのサイズが求められます。また、フライングキャッチにも対応できる設計になっています。
外野手用グローブの適正サイズの目安は以下の通りです。
- ミズノ: SPFサイズ(手囲い23~24cm)
- ゼット: 26Cサイズ(手囲い23cm前後)
- アシックス: 26サイズ(手囲い23cm前後)
捕手用グローブ
捕手用のグローブは、ミットと呼ばれるもので、手のひらが完全に覆われる特殊な形状になっています。捕手用グローブは、投手の強力な球を確実に捕らえられるよう、しっかりとしたつくりになっています。
捕手用グローブの適正サイズの目安は以下の通りです。
- ミズノ: Lサイズ(手囲い21~22cm)
- ゼット: Cミットサイズ(手囲い21cm前後)
- アシックス: Lサイズ(手囲い21cm前後)
グローブの選び方のポイント
グローブのサイズ選びに加えて、適切な素材や機能性を備えたグローブを選ぶことも大切です。ここでは、グローブ選びのポイントをいくつか紹介します。
素材の選び方
グローブの素材としては、天然皮革が最も一般的です。天然皮革は丈夫で、ボールの当たり味が良いことから、野球用グローブによく使われています。一方、人工皮革のグローブは価格が手頃ですが、耐久性や質感に劣る傾向があります。初心者向けには人工皮革のグローブも選択肢の一つですが、上級者になるにつれて天然皮革のグローブを選ぶことをおすすめします。
また、グローブの手入れにも注意が必要です。グローブは使用後に乾燥させ、ケアオイルを塗布することで、長く使用できます。定期的な手入れを怠ると、劣化が早まってしまうので気をつけましょう。
型付けの重要性
グローブの型付けは、プレーの質を左右する重要な要素です。メーカーによって、型付けの硬さや方法が異なります。一般的に、湯もみ型付けが最も丈夫で長持ちするとされています。店頭で湯もみ型付けを依頼することができるので、プロの手による型付けを活用するのがおすすめです。
型付けの硬さは、ポジションによっても異なります。投手用は硬めの型付けが求められますが、内野手用や外野手用は柔らかめの型付けが適しています。子どもの好みや使い勝手にあわせて、適切な型付けを選びましょう。
機能性の重視
近年のグローブには、様々な機能が搭載されています。例えば、ボールの当たり味を改善するための特殊な加工が施されたり、手のひらの汗を吸収する機能が備わっていたりします。こうした機能を備えたグローブを選ぶことで、プレーのパフォーマンスが向上する可能性があります。
特に、ジュニア向けのグローブには、子ども専用に設計された機能がついている場合が多くあります。例えば、手の小さな子どもでも操作しやすいよう、親指部分が可動式になっているものもあります。機能性の高いグローブを選ぶことで、子どもの野球スキルの向上に役立てることができるでしょう。
メーカー別のグローブサイズ表
ここまでは、一般的なグローブのサイズ選びについて説明してきましたが、メーカーによってサイズ表記が異なるケースがあります。そこで、主要メーカーのグローブサイズ表を紹介します。
ミズノのサイズ表
サイズ | 手囲い(cm) | 推奨身長(cm) |
---|---|---|
XS | 15~16 | ~120 |
SS | 16~17 | 120~130 |
S | 17~18 | 130~140 |
M | 18~19 | 140~150 |
L | 19~20 | 150~160 |
LL | 20~21 | 160~ |
ゼットのサイズ表
サイズ | 手囲い(cm) | 推奨身長(cm) |
---|---|---|
XXS | ~15 | ~115 |
XS | 15~16 | 115~125 |
S | 16~17 | 125~135 |
M | 17~18 | 135~145 |
L | 18~19 | 145~155 |
LL | 19~20 | 155~165 |
アシックスのサイズ表
サイズ | 手囲い(cm) | 推奨身長(cm) |
---|---|---|
XXS | ~16 | ~125 |
XS | 16~17 | 125~135 |
S | 17~18 | 135~145 |
M | 18~19 | 145~155 |
L | 19~20 | 155~165 |
LL | 20~21 | 165~ |
まとめ
少年野球におけるグローブの選び方は、子どもの成長段階やポジションに合わせて適切に対応することが重要です。年齢や学年、ポジションに応じたサイズを選び、機能性や素材にも注目しましょう。また、定期的なサイズの確認と型付けの見直しを行うことで、子どもの成長に合わせたグローブを用意できます。適切なグローブを選ぶことで、子どもの野球スキルの向上に大きく貢献できるはずです。
本記事で紹介したサイズ表やポイントを参考に、子どもに合ったグローブを見つけてあげてください。子どもの成長に合わせて、新しいグローブへの買い替えも検討しましょう。野球を思う存分楽しめるグローブを選ぶことで、子どもの野球人生がより豊かなものになるに違いありません。
よくある質問
小学校低学年向けのグローブのサイズは?
小学校1年生から3年生くらいまでの低学年児童向けのグローブサイズは、SSサイズまたはXSサイズが一般的です。この年齢層では、手が小さいため、細かなサイズ調整が必要となります。低学年向けのグローブは、軽量で操作性に優れたものが推奨されます。
小学校中学年向けのグローブのサイズは?
小学校4年生から6年生くらいまでの中学年児童向けのグローブサイズは、Sサイズまたはスモールサイズが一般的です。この年齢層では、手の成長が著しいため、定期的なサイズ確認が重要となります。中学年向けのグローブは、操作性と耐久性のバランスが取れたものが適しています。
小学校高学年向けのグローブのサイズは?
小学校6年生くらいから中学年代にかけての高学年児童向けのグローブサイズは、Mサイズまたはレギュラーサイズが多くあります。この年齢層では、ポジションが決まってくるため、ポジション別のグローブ選びが重要になってきます。高学年向けのグローブは、ポジションに合わせた機能性を備えたものが適しています。
グローブの素材選びのポイントは?
グローブの素材としては、天然皮革が最も一般的です。天然皮革は丈夫で、ボールの当たり味が良いことから、野球用グローブによく使われています。一方、人工皮革のグローブは価格が手頃ですが、耐久性や質感に劣る傾向があります。初心者向けには人工皮革も選択肢ですが、上級者になるにつれて天然皮革のグローブを選ぶことをおすすめします。